テーラー(Paul Taylor)(読み)てーらー(英語表記)Paul Taylor

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

テーラー(Paul Taylor)
てーらー
Paul Taylor
(1930―2018)

アメリカの舞踊家、振付家。ピッツバーグに生まれる。大学で絵画を学んだのち、ジュリアード音楽院舞踊科に進み、D・ハンフリー、M・グレアム、A・チューダー、J・リモンらに師事した。1953年にマース・カニンガム舞踊団創立メンバーとなり、J・ケージ、R・ラウシェンバーグらと活動する。1954年に自らの舞踊団を創立するが、同時にマーサ・グレアム舞踊団のソリストとしても活躍した。代表作となった『三つの碑文』(1956)には、軽いユーモアがあり、速い動きのギャグ・アクションなど、その独自な作風をうかがうことができる。そのほかの代表作には、時報伴奏にした作品『エピック』(1957)、アスレティックな動きを新古典主義的に構成した『オレオール』(1962)、歩く、走るなどの動きを使った『エスプラナード』(1975)、『春の祭典』(1980)の新振付けなどがある。ダンス&ダンサーズ賞、カペツィオ賞、フランス政府文化騎士賞、ダンス・マガジン賞、ケネディ・センター名誉賞など受賞多数。来日公演も行っている。著書に『プライベート・ドメイン』(1987)がある。

[國吉和子]

『Private Domain(1987, Alfred A. Knopf, New York)』

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