テ-ワヒポウナム-南西ニュージーランド(読み)テワヒポウナムなんせいニュージーランド

世界遺産詳解 の解説

テワヒポウナムなんせいニュージーランド【テ-ワヒポウナム-南西ニュージーランド】

1990年に登録された世界遺産(自然遺産)で、ニュージーランド南島の南西部に位置する。テ・ワヒポウナムはマオリ語で「翡翠(ひすい)のある場所」を意味し、フィヨードランド、マウント・クック、ウェストランド、マウント・アスパイアリングの4つの国立公園を含む2万6000km2の自然保護区で構成される。フィヨードランド国立公園の海岸にはフィヨルドが続き、ミルフォード・サウンドは景勝地として有名。マウント・クック国立公園は、ニュージーランドの最高峰マウント・クックがあり、氷河に覆われている。ウェストランド国立公園は、「双子の氷河」フランツ・ジョセフ氷河とフォックス氷河で知られ、氷河が1日で2~5mも動くところもある。またマウント・アスパイアリング国立公園は、ブナ原生林草原が見られる。テ・ワヒポウナムは世界で最も雨量が多く、稀少な冷温温帯雨林がある。植物は多種自生し、動物もキウイニュージーランドオットセイキマユペンギン、肉食のカタツムリなど固有種が多く生息するなど、独自の生態系を持つことや稀少な景観と自然現象などが注目され、世界遺産に登録された。◇英名はTe Wahipounamu‐South West New Zealand

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

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