ディマシュキー(商業)(読み)でぃましゅきー

世界大百科事典(旧版)内のディマシュキー(商業)の言及

【商業学】より

…商と商業とが明確に区別されるべきであるように,それらを研究対象とする学問である商学と商業学の区別もまた分明されなければならない。商業学は歴史的には経済学よりもはるかに古く,その萌芽はアラビア人ディマシュキーの書きのこしたアッバース朝期の商事記録にさかのぼるといわれるが,学問的大成をみたのは18世紀ドイツの官房学者ルードビッチCarl G.Ludoviciらによる業績である。日本における商業学の発展は,明治維新後の主としてこのヨーロッパ系商業学の輸入によるといわれる。…

【商人】より

…とくにイスラム法は,商業活動によって生じる協同責任,委託商品と利得の配分,利子や損害賠償などをめぐる紛争問題を解決するうえの規範となった。 14世紀の学者ディマシュキーはその商業論の中で,アッバース朝(750‐1258)時代のムスリム商人をハッザーンkhazzān(蔵持商人),ラッカードrakkāḍ(遍歴商人),ムジャッヒズmujahhiz(問屋商人)の三つの型に分類して,広大なイスラム世界を舞台として活躍する商人の役割とその社会的地位の高さを説明している。ディマシュキーの商業論によって明らかなように,ムスリム商人の役割分担は,生産,加工,販売の諸過程で未分化であり,また多種多品目を商う総合卸売商的な特徴を強くもっていた。…

※「ディマシュキー(商業)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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