デジデリオダセッティニャーノ(英語表記)Desiderio da Settignano

改訂新版 世界大百科事典 の解説

デジデリオ・ダ・セッティニャーノ
Desiderio da Settignano
生没年:1428-68

イタリア彫刻家フィレンツェ石工の家に生まれ,1453年に同地の彫刻家組合に登録される。短い活動期間は,おもにフィレンツェのサンタ・クローチェ教会の〈カルロ・マルズッピーニ墓碑〉や,サン・ロレンツォ教会聖器室の祭壇彫刻の制作にあてられた。浅浮彫彫刻に優れ,ドナテロの〈スティアッチャートStiacciato〉技法の影響を受けてはいるが,ドナテロの激しい感情表現や力強いリアリズムとは逆に,光を柔らかく明暗のうちに包む繊細な装飾的効果を特徴とする。また彼に帰されている数点の半身像彫刻も,モデルの微妙な心理状態を優美で洗練された造形感覚で表している。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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