日本大百科全書(ニッポニカ) 「デ・ハビランド」の意味・わかりやすい解説
デ・ハビランド
ではびらんど
Sir Geoffrey de Havilland
(1882―1965)
イギリスの飛行機製作者。1908年には航空界に入り、1911年にデ・ハビランド社(のちにホーカー・シドレー社Hawker Siddeleyを経て、ブリティッシュ・エアロスペース社、さらにBAEシステムズ社となった)を創設した。第一次世界大戦中はイギリス軍用機を設計・生産し、とくにDH-4偵察機が有名であった。第一次世界大戦後、DH-60モスが小型自家用機時代を開いた。第二次世界大戦ではDH-98モスキート高速偵察機がドイツ夜間爆撃に大きく貢献した。戦後のDH-106コメットは世界最初のジェット輸送機であったが、1954年に2回の大事故をおこし、その事故原因の調査を契機として、ジェット輸送機の疲労寿命を確認する水槽内加圧繰り返し法が確立された。デ・ハビランドの生涯はそのまま航空技術史であった。
[佐貫亦男]
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