トランス付加(読み)トランスフカ

化学辞典 第2版 「トランス付加」の解説

トランス付加
トランスフカ
trans addition

アンチ(anti)付加ともいう.二重結合に対する付加反応において,付加する二つ原子または原子団が互いに分子面の逆側から結合を形成する付加様式をいう.[別用語参照]シス付加

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

世界大百科事典(旧版)内のトランス付加の言及

【求電子反応】より

…求電子試薬ブロモニウムイオンBrがエチレンとπ錯体をつくり,これを臭化物イオンBrが攻撃し,結合をつくる。BrとBrはエチレン分子の平面に関して反対側から結合をつくるので,この型の付加をトランス付加という。【竹内 敬人】。…

【有機化学反応】より

…構造上特別の制約がないかぎり,Brは立体障害の少ない側すなわちBrが接近したのと反対の方向から接近する。この種の付加の立体化学をトランス付加という。求電子付加に対してカルボカチオンでなくπ錯体を経由する機構も提出されている。…

※「トランス付加」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android