コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

トリフィン Triffin, Robert

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トリフィン
Triffin, Robert

[生]1911.10.5. フロベック
[没]1993.2.23.
ベルギー生れのアメリカの経済学者,国際通貨問題の世界的権威。ルーバン大学で法律学博士号を取得して渡米し,1938年ハーバード大学で経済学博士号をとり,42年アメリカに帰化した。第2次世界大戦後,国際通貨基金 IMFの為替管理局長を皮切りに,ヨーロッパ経済協力機構,ヨーロッパ決済同盟などの国際経済機関と関係したポストを経たあと,51年エール大学教授となる。この間 60年に公刊した『金とドルの危機』 Gold and the Dollar Crisisで発表した IMFを改組して国際的な中央銀行とするという改革案はトリフィン案として世界的な反響を呼んだ。 61年にはケネディ大統領の経済顧問としてドル防衛対策に活躍し,69年以降エール大学バークリー・カレッジ学長。 70年来日の際,アジア経済同盟案を説いた。主著"Monetary Reconstruction in Europe" (1952) ,"World Money Maze" (66) など。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トリフィン
とりふぃん
Robert Triffin
(1911―1993)

アメリカの国際金融学者。ベルギー生まれ。ハーバード大学で経済学博士の学位をとり、連邦準備制度理事会ラテンアメリカ課長、国際通貨基金(IMF)為替(かわせ)管理局長、同ヨーロッパ事務所長などを歴任。とくにヨーロッパ決済同盟の創設(1950)では指導的役割を果たした。1951年からエール大学教授となり、60年に出版した『金とドルの危機』Gold and the Dollar Crisisは世界的に注目を集めた。彼はこの著書で、当時の国際通貨不安の根源は国際流動性をドルのような特定国通貨に依存していることにあるとし、流動性ディレンマから脱却するにはIMFを世界中央銀行に改組すべきであると提唱した。後のSDR創設はこれが契機となった。[土屋六郎]
『村野孝・小島清監訳『金とドルの危機――新国際通貨制度の提案』(1961・勁草書房)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

トリフィンの関連キーワードロバート トリフィン流動性のジレンマローザンヌ学派国際流動性問題流動性ジレンマ