日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 トレッリ(Giacomo Torelli)とれっりGiacomo Torelli(1608―1678) イタリア・バロックの舞台美術家、建築家。ファーノに生まれ、同地で没。1640~45年ベネチアで活躍、同市の歌劇場テアトロ・ノビッシモを設計し、その舞台に高度の遠近法を駆使した背景画や数々の新くふうに富んだ舞台装置を用いて一躍有名となる。ベネチアで名声を確立したのちフランスに招かれ、15年間パリに滞在して宮廷の舞台美術家として活躍した。彼の創造した壮大なバロックの舞台空間は当時の版画によって伝えられている。[篠塚二三男] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例