日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
トーマス(Norman Matton Thomas)
とーます
Norman Matton Thomas
(1884―1968)
アメリカの社会党指導者。オハイオ州生まれ。プリンストン大学、ユニオン神学校を卒業してニューヨーク・ハーレム地区の長老派教会の牧師となったが、平和主義者として第一次世界大戦へのアメリカの参戦に反対。1918年社会党に入党。全国市民自由局(のちにアメリカ市民自由連合に改称)、産業民主主義同盟などの創立者の1人として社会民主主義的な運動に取り組んだ。ニューヨーク市長選に二度出馬、1928年以降は大統領選に社会党候補として六度も出馬したが、いずれも敗退。ニューディールの社会改良策を評価しながらも原則論として反対した。反戦、反共、反ファシズムを信条としていた。
[河内信幸]