ドゥワ(読み)どぅわ

世界大百科事典(旧版)内のドゥワの言及

【チャガタイ・ハーン国】より

…特に1251年,モンケが大ハーン位に就くと,彼は自らの即位に反対したイス・モンケをはじめとするチャガタイ家成人男子のほとんど全員を殺害ないし追放したため,チャガタイ・ウルスは一時的に壊滅し,その領土は大ハーンとキプチャク・ハーン家によって分割されるありさまであった。しかし,59年モンケが没し,大ハーン位をめぐってアリクブカの乱(1259‐64),ハイドゥの乱(1266‐1304)という二つの内乱が相次いで勃発すると,その混乱を利用して,アルグAlghu,バラクBarakh,ドゥワDua(?‐1306)らチャガタイ家のハーンたちは,徐々に大ハーンなどモンゴル諸王のチャガタイ家に対する宗主権と中央アジアに対する支配権を排除し,やがてこれらの内乱の終結した1306年には,ドゥワがオゴタイ・ウルスの旧領をも併合して,ここに初めてチャガタイ・ハーン国の独立を達成した。 国内ではこの頃から,王族の定住化,イスラム化への傾向が顕著となり,ドゥワの子ケベクKebek,その弟タルマシリンTarmashirinらは西トルキスタンのオアシス地帯で半定住の生活を送り始めた。…

※「ドゥワ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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