日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ドボルザーク(Max Dvořák)
どぼるざーく
Max Dvořák
(1874―1921)
オーストリアの美術史学者。チェコスロバキアのラウドニツ生まれ。プラハの大学、ウィーン大学、またオーストリア歴史研究所などで学び、ウィクホフ、リーグルらの後を継いでウィーン大学教授となる。美術史学におけるいわゆるウィーン学派の流れをくみ、おもに中世およびルネサンス美術を専攻し、実証的な様式研究に基づく美術史を、一般精神史との関連のうちに位置づけようとした。46歳の若さで心臓発作のため急逝。主著『精神史としての美術史』(1924)や『イタリア・ルネサンス美術史』(1927)などは、生前発表された主要な論文やウィーン大学での講義の草稿をまとめたものである。
[鹿島 享]