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ド・クインシー Thomas De Quincey

世界大百科事典 第2版の解説

ド・クインシー【Thomas De Quincey】

1785‐1859
イギリス文筆家。若いころから自由奔放な生活を送り,オックスフォード大学に入って後,アヘン吸飲の習慣にとりつかれ,学位を得ないで退学した。ワーズワースコールリジ,チャールズ・ラムなど,ロマン派の文人たちと親しく交わり,彼らについての回想文を書いている。1821年《ロンドン・マガジン》に掲載した《阿片吸飲者の告白》以後,多くのエッセーを発表して注目を浴びた。《イギリスの郵便馬車》(1849)はその華麗な文体によって,今日でも広く読まれ,《“マクベス”の門たたきの場面について》(1823)は鋭い心理的洞察によって,シェークスピア批評史の中で重要な位置を占める。

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世界大百科事典内のド・クインシーの言及

【向精神薬】より

…現代精神医学の父と呼ばれるE.クレペリンも実は1892年に薬物が精神作業に及ぼす影響を研究していたし,モロー・ド・ツールJ.J.Moreau de Tours(1804‐84)は大麻による精神異常を観察して《ハシーシュと精神病》(1845)という400ページの本を書いていた。ド・クインシーの《アヘン常用者の告白》(1822)やボードレールの《人工楽園》(1860)もあるが,これらは薬の効果を詳しく観察したにとどまり,作用のしくみを解明できなかったので,向精神薬が科学的に研究されはじめたのは1952年の精神薬理学スタートの年とすべきであろう。精神薬理学の一分野として行動薬理学behavioral pharmacologyが発達し,ちょうど現れてきたK.ローレンツらによる動物行動学と手を携えて,動物やヒトの心理の解明に大きな貢献をすることになった。…

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