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ナバタイ人 ナバタイじんNabataeans

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナバタイ人
ナバタイじん
Nabataeans

ナバタイ王国を建てた古代北アラビアのアラブ系民族。前4世紀後半から2世紀頃までアラビア半島北部,シリア,トランスヨルダンで活躍。前4世紀頃はエジプトプトレマイオス朝の勢力圏内にあり,前 312年アレクサンドロス3世 (大王) の部将アンチゴノス1世が派遣した遠征軍にも頑強に抵抗した。このときはまだ半遊牧の状態にあったが,やがて王制を始め,セレウコス朝の弱体化を利用して,ユダヤ人イドメア人と結んで独立した。ハーリタト3世 (在位前 87~67) 時代頃からローマ帝国と初めて密接な関係をもつにいたった。1年前後のハーリタト4世のとき王国は最盛期を迎え,その勢力はシリアのダマスカスにまで達したが,106年ローマトラヤヌス帝によりローマ帝国領に編入された。ローマ帝国時代には農業と商業活動を営み,官僚的な国家組織も整備されて,ギリシア化したナバタイ法をそなえるにいたった。ナバタイ人の言語は北方ではアラム語と混ったが,南方では純粋のアラビア語が保持され,彼らが用いた文字が現在のアラビア文字の直接の起源となった。首都ペトラやトランスヨルダン,ネゲブ地方に彼らの遺跡がある。初期イスラム時代には,シリア,イラクで農耕生活を営む先住民をナバタイ人と呼んだ。

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