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ナミダタケ(涙茸) ナミダタケGyrophana lacrymans

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ナミダタケ(涙茸)
ナミダタケ
Gyrophana lacrymans

担子菌類ヒダナシタケ目シワタケ科。カキン (家菌) ともいう。湿気の多いところで材木をおかすため,木造建築物の有害菌として注意を要する。この菌が家屋の床板などにつくと,表側は変らないようでも裏側は非常にもろくなって,まったく使用に耐えなくなる。子実体は軟らかい膜質,全背着生で傘ができない。形は不規則で基物の下面に広がり,色は黄褐色,乾くと黒褐色で,不規則な皺状のひだを生じ,縁辺を白い菌糸が取巻く。生のときにはかび臭く水分を分泌するのでこの名がある。子実層はひだの全面にでき,熟した胞子は黄褐色となる。日本全土,また世界的に分布する。

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世界大百科事典 第2版の解説

ナミダタケ【ナミダタケ(涙茸) Serpula lacrymans (Wulf.ex Fr.) Schroet.】

通風の悪い家屋の床板や土台に生ずる家屋腐朽菌で,担子菌類イドタケ科のキノコ。床板の下面に背着して生じ,子実体の大きさは数cmから数mに及ぶ。表面に多量の水滴をもつためにこの名が与えられた。世界の暖帯から温帯北部にかけて広く分布する。日本ではとくに北海道の家屋にしばしば発生して被害を与える。人類出現以前には針葉樹林内の枯死木に発生して,命脈を保ってきた進化の遅れた種であるが,洋式建造物という好適な環境(過湿,適温および暗黒)を与えられて急激に増殖した。

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世界大百科事典内のナミダタケ(涙茸)の言及

【シワタケ(皺茸)】より

…子実体のしわが子実層で,棍棒状の小さな結晶体を付着した囊状体が検鏡でき,本属の特徴を示す。近縁属としてシワウロコタケ属,ナミダタケ属があるが,前者には囊状体がなく,後者の胞子は褐色である。【青島 清雄】。…

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