ナルコユリ(鳴子百合)(読み)ナルコユリ(英語表記)Polygonatum falcatum

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ナルコユリ(鳴子百合)」の意味・わかりやすい解説

ナルコユリ(鳴子百合)
ナルコユリ
Polygonatum falcatum

クサスギカズラ科(キジカクシ科)の多年草本州,四国,九州および朝鮮半島に分布し,山林草原に生える。根茎は太く,横に伏して分枝,節がある。茎は高さ 50~130cm,丸く無毛で十数枚の葉を互生する。葉は披針形,長さ 8~20cm,幅 1~2.5cm,下面は粉白を帯び,先は鋭くとがり,柄はほとんどない。5月頃,葉腋に数個の花を下垂する。花は筒状で緑白色,長さ約 2cm,基部は少し柄状に細まり,柄との間に関節がある。花被は 6枚あり,上端を除いて筒形に合着する。液果は球形で藍黒色,径7~10mm。種子は卵球形,長さ 3mm。陰干しした根を煎じたものは強壮剤として効果があるといわれる。

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