ニコライ新蔵(読み)にこらい・しんぞう

朝日日本歴史人物事典 「ニコライ新蔵」の解説

ニコライ新蔵

生年生没年不詳
ロシアに帰化した近世の漂流民。伊勢白子(三重県鈴鹿市)の人。天明2(1782)年,大黒屋光太夫と同船でアレウト列島(アリューシャン列島)アムチトカ島に漂着。のち他の生存者とともにイルクーツクに送られ,1789(寛永1)年,重病にかかりロシア正教帰依,帰国を断念してニコライ・ハイトルイチ・コロティギンと名乗る。1791年,同地の日本語学校教師に任命され,1805(文化2)年,ドイツの言語学者クロプロートの林子平三国通覧図説』仏訳を援助。ロシア語に堪能で『日本および日本貿易について,また日本列島の最新なる歴史的・地理的記述』(1817)の遺著がある。<参考文献>亀井高孝『大黒屋光太夫』,桂川甫周編『北槎聞略

(春名徹)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「ニコライ新蔵」の解説

ニコライ新蔵 ニコライ-しんぞう

新蔵(しんぞう)

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