ニュー・フリーダム(読み)にゅーふりーだむ(英語表記)New Freedom

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ニュー・フリーダム」の意味・わかりやすい解説

ニュー・フリーダム
にゅーふりーだむ
New Freedom

1912年のアメリカ大統領選挙において、民主党ウィルソンが、革新党のT・ルーズベルトに対抗して掲げた政治スローガン。この選挙で最大の争点となったのは、19世紀末から族生した大企業にアメリカ政治がいかに対処するかであった。ルーズベルトのスローガン「ニュー・ナショナリズム」が、巨大企業をそれ自体としては能率的なものと認め、大企業の有害な独占行為政府規制することを主張したのに対し、ウィルソンは、独占出現を許す状態そのものの改善がなされるべきだとして、法的規制の下で、すべての人々に開かれた自由な機会・競争回復を「ニュー・フリーダム」で論じた。

[紀平英作]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

脂質異常症治療薬

血液中の脂質(トリグリセリド、コレステロールなど)濃度が基準値の範囲内にない状態(脂質異常症)に対し用いられる薬剤。スタチン(HMG-CoA還元酵素阻害薬)、PCSK9阻害薬、MTP阻害薬、レジン(陰...

脂質異常症治療薬の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android