日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ネグロ川(アマゾン川北岸の支流)
ねぐろがわ
Rio Negro
アマゾン川北岸の支流。コロンビア東部の平野を源流とし、ベネズエラを経てブラジルに入り、マナウスでアマゾン川に合流する。全長約1800キロメートル(支流ウアウペス川源流からは約2000キロメートル)、流域面積約70万平方キロメートル。ベネズエラ領内では、カシキアレ水路を通じてオリノコ川の水の一部が流入する。「黒い」を意味するネグロという名のとおり、河水はコーヒーのような黒みを帯びた褐色を呈するが、泥などの浮遊物は少なく澄んでいる。マナウスより770キロメートル上流まで船の航行が可能である。支流のブランコ川流域の一部が草原であるほかは、全流域が密な熱帯雨林で覆われている。
[松本栄次]