ネルソン川(読み)ネルソンがわ(英語表記)Nelson River

改訂新版 世界大百科事典 「ネルソン川」の意味・わかりやすい解説

ネルソン[川]
Nelson

カナダマニトバ州北部の川。サスカチェワン川の注ぐウィニペグ湖からハドソン湾へ流れ出す川で,長さ640km。サスカチェワン川,ウィニペグ湖を加えると,3000kmに近い長い河川となる。河口ポート・ネルソンがある。冬季は結氷する。1612年,イギリス人バッテン卿が発見したが,乗っていた船の船長の名を記念してこの名がつけられた。ハドソン湾会社の重要な交通路であった。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ネルソン川」の意味・わかりやすい解説

ネルソン川
ネルソンがわ
Nelson River

カナダ,マニトバ州を北東流する川。全長約 650km。流域面積 115万 km2。ウィニペグ湖に源を発し,ポートネルソン付近でハドソン湾に注ぐ。 1612年イギリス人 T.バットンが発見,探検隊の航海長の名にちなみ命名。 82年ハドソン湾会社の交易所がウィニペグ湖北岸のノルウェーハウスと河口のヨークファクトリーに設立され,毛皮商人の通路として利用された。河口から約 90km上流まで航行可能。湖の西岸グランドラピッズのダムで発電された電力は,北方 300kmのニッケル鉱山 (トンプソン) に供給される。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ネルソン川」の意味・わかりやすい解説

ネルソン川
ねるそんがわ
Nelson

カナダ、マニトバ州の川。ウィニペグ湖を源とし、北東に流れ、ポート・ネルソン付近でハドソン湾に注ぐ。全長約640キロメートル。ウィニペグ湖とこれに注ぐサスカチェワン川を含めた総延長は2570キロメートルに及ぶ。河口から約90キロメートルは航行でき、ウィニペグ湖より上流のウィニペグ川とネルソン川の水力開発はマニトバ水力電気委員会が行っている。1612年にトーマスバトンによって発見され、ハドソン湾会社の重要な交通路となった。

[大竹一彦]

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