ハインリヒ(獅子公)(読み)はいんりひ(英語表記)Heinrich der Löwe

  • 1129ころ―1195
  • Heinrich der Lwe
  • 獅子公

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ウェルフ家のザクセン大公(在位1139~80)兼バイエルン大公(在位1156~80)。父ハインリヒ傲慢(ごうまん)公もザクセン、バイエルンの大公を兼ねたが、国王コンラート3世と対立して、両大公領を失った。ハインリヒ獅子(しし)公は1142年、まずザクセン大公領の領有のみを認められた。その後国王フリードリヒ1世と和解が成立、オストマルクを切り離すことを条件に、56年バイエルンの大公位も承認された。ザクセンを中心に強力な領域的支配圏を樹立しようと努め、リューベックを再建してバルト海貿易の中心地としたほか、都市建設、司教座新設を推進し、また対ウェンド人十字軍を組織して、エルベ川以東のドイツ植民運動の端緒をつくった。その勢力拡大政策は国王フリードリヒ1世との対立をもたらし、国王のイタリア遠征中、獅子公が援軍の要請を拒絶したことで両者の関係は決定的に悪化した。ザクセン貴族層の訴えによる国王の法廷召喚に応じなかったため反逆罪に問われ、80年、ゲルンハウゼンの帝国会議で、諸侯から帝国追放と全所領没収の判決を下された。[平城照介]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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