日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ハウ(Earl Howe, Richard Howe)
はう
Earl Howe, Richard Howe
(1726―1799)
イギリスの海軍軍人。イートン校で学んだのち、1739年海軍に入り、45年に尉官任官、七年戦争ではプロイセン側にたってキブロン湾(フランス西部)の戦い(1759)で功があった。その間57年に下院議員に選出され、60年代には政治家として海軍行政にも参画した。70年に少将、ついで中将に昇進し、76年から北アメリカ基地司令長官として、現地のイギリス陸軍総司令官である弟のウィリアム・ハウ5th Viscount Howe, William Howe(1729―1814)と協力して植民地軍との戦闘に従事した。78年にいったん退役。82年、海峡艦隊司令長官に任じられ大将に昇進、貴族に叙せられ、同年秋包囲攻撃の続いていたジブラルタルの救出に成功した。83年から88年まで海相としてピット内閣に参加したのち、フランス革命期に再度海峡艦隊司令長官となり活躍。96年元帥。
[青木 康]