ハクモクレン(白木蓮)(読み)ハクモクレン(英語表記)Magnolia denudata; yulan

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハクモクレン(白木蓮)」の意味・わかりやすい解説

ハクモクレン(白木蓮)
ハクモクレン
Magnolia denudata; yulan

モクレン科の落葉高木で,中国原産。古くから日本に伝わり各地で庭に植えられている。幹は直立して分枝し,高さ約 5mになる。葉は互生し厚く短い柄があり,広い楔形倒卵形で長さ 10cm前後ある。春早く,枝の先に白色の大花をつけ,日が当ると開き,多数咲いて香りが高い。萼は花弁状化して3片,花弁は6枚で2列生,どちらも倒卵形で長さ約 7cm。おしべめしべはともに多数ある。めしべは細長い円錐状の花托の上に並び,全体として穂のようになる。花後,この穂の部分がそっくり集合果をつくり長さ 10cmほどになる。袋果は成熟して開裂すると,白色の糸により赤色種子を垂れ下げる。和名モクレンに似て花が白いところからつけられたもの。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android