ハゲイトウ(葉鶏頭)(読み)ハゲイトウ

百科事典マイペディア 「ハゲイトウ(葉鶏頭)」の意味・わかりやすい解説

ハゲイトウ(葉鶏頭)【ハゲイトウ】

熱帯アジア原産のヒユ科ヒユ属(アマランサス)の一年草。春じかまきして,秋の花壇で美しく着色した葉を観賞する。茎は直立し,1.5mほどになり,夏〜秋,葉腋淡緑または淡紅色の細かい花を密につける。葉の形は幅の広いものや細長くよじれたものなど変化が多い。葉色は紅・紫,黄・緑の2色種,紅・黄・緑の3色種,紅・黄・緑・紫の4色種の別がある。高温多湿を好む。このほか同じ属のヒモゲイトウセンニンコクとも)は米国やアフリカの熱帯原産で,ひも状に垂れ下がる紅や黄緑色の太い花穂に観賞価値がある。東南アジアなどでは種子食用,飼料用とする。同様に花穂を観賞する種にアマランサス・ヒポコンドリアクスがある。栽培起源の種といわれ,花穂は直立する。濃赤紫色や緑色の花穂をつける園芸品種が栽培されている。
→関連項目ケイトウ(鶏頭)ヒユ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハゲイトウ(葉鶏頭)」の意味・わかりやすい解説

ハゲイトウ(葉鶏頭)
ハゲイトウ
Amaranthus tricolor; Joseph's coat

ヒユ科の一年草で,熱帯アジア原産。古くから観賞用として庭園に栽培されるもので高さ1~2m,茎は直立し,無毛で多数の葉をつける。葉の形は一定せず,通常は卵円状長楕円形または披針形初夏の頃までは緑葉であるが,8月頃から頂部の葉から黄色,紅色,オレンジ色などの美しい色に変る。葉腋に球状に密集した多数の小花をつける。個々の花は淡緑色で小さく萼片は3個,卵状披針形,長さは 3mm,花弁はない。おしべ3本,めしべ1本があり,果実は熟すると横に裂け目が入って上部が帽子のように取れ,中から1個の黒い種子が出る。改良が重ねられ園芸品種はきわめて多い。

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