知恵蔵 「ハフィントン・ポスト」の解説
ハフィントン・ポスト
12年、イラクやアフガニスタンの戦争で負傷した米兵についての連載記事で、優れたジャーナリズムに与えられるピュリツァー賞を受賞した。また、創始者のアリアナ・ハフィントンは、米誌「TIME」で「世界で最も影響力のある100人」に選ばれている。
13年5月7日には、朝日新聞社との合弁会社であるザ・ハフィントン・ポスト・ジャパン株式会社の運営により、日本版ハフポスト(http://www.huffingtonpost.jp/)がスタートした。ヨーロッパでは英、仏などで各国版が運営されてきたが、アジアでは日本版が初めてである。日本版では、米国版からの翻訳記事、オンラインニュースのほか、ジャーナリストの田原総一朗氏、旧ライブドア社元社長の堀江貴文氏、元NHKのジャーナリスト堀潤氏らによるブログが展開される。編集長は、旧ライブドア社出身で、ブログメディア「ブロゴス」等でメディア経験豊富な松浦茂樹氏が務める。
これまで、日本のネットメディアでは、「炎上」などの混乱を起こさずに建設的議論展開を進めることが難しいといわれてきた。日本版ハフポストでは、コメント投稿に関するガイドラインを設け、これに沿った「品位のある環境」(ハフィントン・ポスト)を保つために、モデレーションチームと呼ばれるスタッフを中心に、コメントを事前にチェックするなどの監視を行う。松浦編集長は、「インターネット上に良質な言論空間を作りたい」としている。
(葛西奈津子 フリーランスライター / 2013年)
出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報