ハマボウフウ(浜防風)(読み)ハマボウフウ(英語表記)Glehnia littoralis

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ハマボウフウ(浜防風)」の意味・わかりやすい解説

ハマボウフウ(浜防風)
ハマボウフウ
Glehnia littoralis

セリ科の多年草で,ヤオヤボウフウともいう。東アジアの温帯から亜熱帯の海岸に分布し,日本各地の砂浜に普通にみられる。根は太く,砂中に深く入り,根茎とともに黄色を帯びる。葉は1~2回3出の羽状複葉で,小葉は倒卵状楕円形。質厚く光沢があり,縁に鋸歯があって砂上に広がる。葉柄と茎は赤みを帯びる。夏に,茎端に散形花序をなして白色の小花を密生し,倒卵形の果実を生じる。葉は刺身つまとして食用とされ,根を乾燥したものは発汗鎮痛解熱剤に用いられる。また,正月の屠蘇散 (とそさん) に加える。

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