ハメル(英語表記)Hendric Hamel

改訂新版 世界大百科事典 「ハメル」の意味・わかりやすい解説

ハメル
Hendric Hamel
生没年:?-1692

オランダ東インド会社所属の船員。漢名,哈梅児。1653年,デ・スペルウェール号で台湾から長崎に向かう途中暴風雨にあい一行38名とともに済州島に漂着。翌年ソウルに護送され,さらに麗水,康津などに監禁されたが,1666年,7名の仲間と脱出,日本を経て帰国した。のち抑留の体験記《蘭船済州島難破記》と付録朝鮮国記》を著述したが,これは《ハメルの漂流記》として知られ,朝鮮の地理,風俗,政治などを本格的にヨーロッパに紹介した最初の文献となった。邦訳《朝鮮幽囚記》(東洋文庫)。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のハメルの言及

【化学】より

…この法則は,それまで理解しがたかった不飽和化合物の熱反応・光反応を理解するのにきわめて強力な武器となった。有機化合物の性質を経験的に定量化する試みがはじめ置換安息香酸の性質に関するハメット則(1940ころ)として提案された。この考え方は直線自由エネルギー関係として一般化され,反応性や性質の予測に用いられた。…

※「ハメル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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