世界大百科事典 第2版「ハルシャ・バルダナ」の解説
ハルシャ・バルダナ【Harṣa‐vardhana】
古代インド,プシュヤブーティPuṣyabhūti(バルダナVardhana)朝の王。在位605か606‐646か647年。ハルシャと略称され,またシーラーディティヤŚīlāditya(戒日王(かいじつおう))の称号でも知られる。兄王が不慮の死を遂げたあと,父祖以来のターネーサルの王国と,義弟の死で空位になったマウカリ朝の領土とを合わせたガンガー(ガンジス)上流域の大国の王位についた。その後,ガンガー河畔のカニヤークブジャ(カナウジ,曲女城(きよくめじよう))を都と定め,宿敵であったベンガルのシャシャーンカ王を討つなど四周に兵を進め,北インドの大半を統一した。
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報