日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ハーバート(George Herbert)はーばーとGeorge Herbert(1593―1633) イギリスの形而上派詩人(メタフィジカル・ポエット)、司祭。ケンブリッジ大学時代にベーコン、ダンと親交をもち、宮廷での活躍を期待されつつも生涯田舎(いなか)で聖職者として生きた。精神的自叙伝ともいえる詩集『聖堂』(1633)には、世俗的関心と信仰の間を揺れ動く鋭い自己分析がみられ、キリスト教的な表象(タイポロジー)形式のなかに、知的に抑制された自然や日常的なイメージを用いて、静かに聖なる世界の痕跡(こんせき)を発見している。[樋渡雅弘] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例