バルーク(英語表記)Bernard Mannes Baruch

改訂新版 世界大百科事典 「バルーク」の意味・わかりやすい解説

バルーク
Bernard Mannes Baruch
生没年:1870-1965

アメリカの財政家で,証券界の大立者。19世紀半ばプロイセンから移住して名をなしたユダヤ系の外科医サイモンの息子で,鉱産物取引で財を積み,両大戦中,戦時経済の立案・実行にあたった。またニューディール政策の創始者の一人とも目される。核兵器の国際管理に関するバルーク・プランでも有名。宗教原理に基づく国家であるイスラエルを拒否し,ウガンダにユダヤ人を含むすべての被迫害者のための〈アフリカ合衆国〉を構想した。著書には《戦時下アメリカ産業》(1941)などのほか自叙伝もある。
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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バルーク」の意味・わかりやすい解説

バルーク
Baruch, Bernard Mannes

[生]1870.8.19. サウスカロライナ,カムデン
[没]1965.6.20. ニューヨーク
アメリカの政治家財務官。 1889年ニューヨーク市立大学卒業後,ウォール街での証券取引で財をなした。 1916年国防会議諮問委員会の委員に任命され,第1次世界大戦中は戦時産業委員会委員長,次いでベルサイユ講和会議以降長く大統領の経済顧問をつとめた。 46年3月に国連原子力委員会のアメリカ代表に選ばれ,原子力国際管理案,いわゆるバルーク案を作成した。

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