バビロン第2王朝(読み)バビロンだいにおうちょう(英語表記)Babylon 2nd Dynasty; Kassite Dynasty

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「バビロン第2王朝」の意味・わかりやすい解説

バビロン第2王朝
バビロンだいにおうちょう
Babylon 2nd Dynasty; Kassite Dynasty

バビロニアを支配したカッシート人王朝カッシート朝とも呼ばれる。バビロン第1王朝のサムスイルナ王時代の頃からメソポタミアへの侵入を開始し,アグム2世 (在位前 1602~1585) がヒッタイトを破ってバビロニア全土を支配するバビロン第2王朝を開いたとされる。バビロン第1王朝の次にバビロン第2王朝が続くことになっているが,この二つの王朝は重複していたという説もある。破壊されたニップール,ウル,ウルクなどの大都市を修復し,シュメール,アッカドの神々とともにインド=ヨーロッパ系の神々をもまつった。クリガルズ1世 (在位前 15世紀後半~14世紀前半頃) あるいは同2世 (在位前 1345頃~24頃) の建設した要塞都市ドゥル=クリガルズは 1943~45年の発掘調査の結果,巨大なジッグラト宮殿の一部が明らかにされた。ウマの使用,年号の表示,クドウル (「境界石」の意) が彼らの功績とされている。前 12世紀のエラム人の侵入により,約 570年にわたるバビロニア支配の幕を閉じた。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android