バリー マーシャル(英語表記)Barry Marshall

現代外国人名録2016 「バリー マーシャル」の解説

バリー マーシャル
Barry Marshall

職業・肩書
胃腸病学者 西オーストラリア大学ヘリコバクター・ピロリ研究所名誉研究員

国籍
オーストラリア

生年月日
1951年9月30日

出生地
西オーストラリア州カルグーリー

本名
Marshall,Barry James

専門
ピロリ菌

学歴
西オーストラリア大学卒

学位
医学博士

勲章褒章
オーストラリア最高勲章(AC)〔2007年〕

受賞
ノーベル医学生理学賞〔2005年〕,ウォーレン・アルパート賞〔1994年〕,ラスカー賞〔1995年〕,ガードナー国際賞〔1996年〕,パウル・エールリヒ賞〔1997年〕,アルフレッド・ハイネケン医学賞〔1998年〕,ブキャナンメダル〔1998年〕,フランクリン・メダル〔1999年〕,慶応医学賞(第7回)〔2002年〕,オックスフォード大学名誉博士号〔2009年〕,ガレン・メダル〔2009年〕

経歴
1974〜83年王立パース病院医師、’86〜96年米国バージニア大学医学部研究員・教授を経て、’97年西オーストラリア大学教授、現在ヘリコバクター・ピロリ研究所名誉研究員。内科研修医の頃、王立パース病院の病理医だったロビン・ウォーレンが、胃炎患者の胃の粘膜に小さな曲がった未知細菌(ピロリ菌)がいるのを発見し、興味を持つ。その後、ウォーレン博士との共同研究で、さらに100人の患者の組織を調べた結果、胃炎や胃・十二指腸潰瘍を患っているほとんどすべての患者で、ピロリ菌を確認。’82年には菌の分離培養に成功。’83年この菌が胃潰瘍の原因らしいとの論文を発表したが、相手にされなかったため、’84年自ら菌を飲んで感染実験を行い、急性胃炎が起こることを確かめた。’86年米国のバージニア大学に職を得て、支持者が少しづつ増え、’94年米国国立保健研究所(NIH)によりピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が胃潰瘍の原因であることが公式に認められる。この発見までは、強い酸性の胃液がある胃の中では細菌は生息しにくいと考えられていた。消化性潰瘍などはストレスと生活習慣が主たる原因と考えられていたが、除菌再発を防ぐことを臨床的に証明。このおかげで、消化性潰瘍は、抗生物質と胃酸の分泌を抑える薬を組み合わせた短期間の治療で済む病気になった。また慢性疾患微生物が引き起こしているという発見は、他の多くの病気のメカニズムを解明する手がかりにもなった。’95年ノーベル医学生理学賞の先駆けとして知られる米国のラスカー賞を受賞。2005年ウォーレン博士とともにノーベル医学生理学賞を受賞。

出典 日外アソシエーツ「現代外国人名録2016」現代外国人名録2016について 情報

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