バワーズ フォビオン(英語表記)Bowers Faubion

20世紀日本人名事典 「バワーズ フォビオン」の解説

バワーズ フォビオン
Bowers Faubion

07の演劇研究家,音楽評論家



国籍
アメリカ

生年
1917年1月29日

没年
1999年11月18日

出生地
オクラホマ州

学歴〔年〕
コロンビア大学卒,エコール・ノルマル音楽学校,ジュリアード音楽学校

主な受賞名〔年〕
勲三等瑞宝章(日本)〔’84年〕

経歴
ピアニストを志していたが、1940年ニューヨークのジュリアード音楽学校の学生の時、東南アジア、特にインドネシア音楽研究のためジャワ島を訪れ、その途次同年3月東京へ立ち寄り歌舞伎と出会いその魅力に取りつかれる。その後1年間滞在して歌舞伎見物に没頭。しかし、’41年に帰国後徴兵される。太平洋戦争中は米陸軍通訳官として歴戦戦後、’45年8月進駐軍の一員として来日。マッカーサー元帥の副官や民間情報局(CIE)演劇検閲官として、米国人には“残酷、好戦的”と悪評だった歌舞伎を守り、復活させた。この間、’45年9月27日にはマッカーサー元帥と昭和天皇の第1回会見の通訳を務めた。’49年東南アジア各国の演劇研究の旅に出たあと帰国。その後、ニューヨークで演劇研究を続け、歌舞伎の訪米公演では同時通訳をつとめ日米演劇交流の架け橋となった。また米国ではロシア音楽に精通した音楽評論家として知られ、コンサート評などを執筆著書に「アレクサンドル・スクリャービン―生涯作品」、評伝に「歌舞伎を救った男」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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