バーブ教徒の乱(読み)バーブきょうとのらん

山川 世界史小辞典 改訂新版 「バーブ教徒の乱」の解説

バーブ教徒の乱(バーブきょうとのらん)
Bāb

19世紀半ば,カージャール朝イランで起こった千年王国運動とその弾圧による騒乱。カリスマ的指導者セイエド・アリー・モハンマド(バーブ)により創始されたバーブ教は,1848年7月,コーラン破棄宣言体制側の弾圧に対し各地戦闘が展開された。バーブは50年に処刑されたが,騒乱は52年の国王暗殺未遂事件と,その報復としてのバーブ教徒虐殺へと続いた。

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旺文社世界史事典 三訂版 「バーブ教徒の乱」の解説

バーブ教徒の乱
バーブきょうとのらん

1848年にイランのバーブ教徒が起こした反乱(〜50)
バーブ教(Bābism)はイランのサイイドアリームハンマド(1820〜50)が始めたシーア派系の神秘的な新興宗教で,イスラーム教改革をめざした。信者には貧困農民が多く,封建支配とイギリスやロシアといった外国勢力への屈従抵抗を唱えて各地に蜂起した。しかし,組織力が弱く,教祖が処刑されて鎮圧された。のち平和的なバハーイ教に発展した。

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