パルマ(スペイン)(読み)ぱるま(英語表記)Palma de Mallorca

日本大百科全書(ニッポニカ) 「パルマ(スペイン)」の意味・わかりやすい解説

パルマ(スペイン)
ぱるま
Palma de Mallorca

地中海のスペイン領バレアレス諸島の行政中心都市。諸島中最大のマジョルカ(マヨルカ)島西岸、パルマ湾奥に位置する港湾都市で、司教座所在地。人口33万3801(2001)。良港をもち、軍事・交易要衝であるため、アラゴン連合王国のマジョルカ王国成立(1229)によりその首都となるまで、支配者が次々と交替した。1716年まではシウダド・デ・マヨルカCiudado de Mallorcaとよばれた。島内諸方向へ向かう鉄道・道路の基点をなし、港は大型船の接岸が可能。東方に空港もある。国際的な観光・保養地で、海水浴場があり、ホテル、レストランなどが多く、観光業が第一の産業となっている。1961年の人口は16万にすぎなかったが、フランコ政権下での観光地化政策による急激な観光客の増加に伴い本土から建設・観光業従事者として多量の人口が流入した。ゴシック様式のパルマ大聖堂(1300~1601建造)、教会、宮殿、ロンハ(取引場、1451)など歴史的建築物が多い。

田辺 裕・滝沢由美子]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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