ヒステリー性健忘症(読み)ひすてりーせいけんぼうしょう

知恵蔵mini 「ヒステリー性健忘症」の解説

ヒステリー性健忘症

解離性健忘」の旧称、医学的通称。強い葛藤やストレス、不快な体験などに対し自分の心を分離することで対処しようとする精神疾患解離性障害」の一つで、一定期間の記憶や自分に対する認識が意識から切り離されるもの。多くは部分的な健忘だが、稀に長期にわたる生活史健忘となることもある。若年成人に最も多くみられ、過去に重大な心的トラウマ(戦争、事故、虐待など)を負っている場合が多い。自然と記憶を回復することもあるが、多くの場合治療は長期に及ぶ。薬物緊張緩和などに対し補助的に使用し、心理療法を行うことで欠落した記憶を思い起こさせ、その原因となったトラウマを解決することもできる。

(2016-1-28)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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