ヒヨクヒバ(読み)ひよくひば

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ヒヨクヒバ」の意味・わかりやすい解説

ヒヨクヒバ
ひよくひば / 比翼檜葉
[学] Chamaecyparis pisifera (Sieb. et Zucc.) Endl. cv. Filifera

ヒノキ科(分子系統に基づく分類:ヒノキ科)の常緑高木。サワラの園芸品種。高さ3~6メートル、糸のように長く伸びて垂れ下がる枝と短い小枝がある。葉は鱗(りん)状で交互に対生し、先は鋭くとがって外側に反り返るが、短枝の葉はサワラに似る。球果はサワラと同形。まれに開花結実。名は、対生する葉を比翼に見立てたもの。葉が黄金色で美しいオウゴンヒヨクヒバ、葉に黄色と白色の斑(ふ)が入るフイリヒヨクヒバなどの品種がある。広く庭木に植えられる。繁殖挿木による。

小林義雄 2018年6月19日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内のヒヨクヒバの言及

【サワラ(椹)】より

…また庭園樹,生垣としての利用はヒノキに勝るほどで,園芸品種も多い。枝葉が細長く垂れるヒヨクヒバ(イトヒバ),葉が播種(はしゆ)当年夏までの苗にみられるような針状葉のみでその色も青白緑色のヒムロ,刈り込まずに全体が円柱状球形になるタマヒムロ,葉が細長くとがり生垣に多く用いられるシノブヒバなどは形の変わったものである。色変りにも,新葉の黄金色になるオウゴンサワラ,オウゴンヒヨクヒバ,オウゴンシノブヒバ(ホタルヒバ,市場名日光ヒバ),白色になるフイリヒバなど美しいものがある。…

※「ヒヨクヒバ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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