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ヒル ひるDavid Octavius Hill

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ヒル(David Octavius Hill)
ひる
David Octavius Hill
(1802―1870)

スコットランドの画家。化学者アダムソンRobert Adamson(1821―48)とともに、写真術の黎明(れいめい)期に多くの優れた肖像写真を残したことで有名。若くして才能を認められて画家としての地位を確立し、1843年、スコットランドの自由教会建立に際し、人間の平等を題材とした壁画を委嘱された。そのとき、アダムソンの助力を得て、下絵にする目的で、発明されたばかりの写真術を用いて、さまざまな職業や階層の人物の肖像を撮影した。彼らが用いたのは紙のネガを用いるカロタイプ方式で、きわめて長時間の露出時間を要したが、これがかえってモデルの内面に迫る肖像写真を生み、彼は画業よりも写真で歴史に名をとどめることになった。アダムソンが早世するまでの5年間に約1500点の肖像写真を撮影、以後はふたたび画業に専念した。[平木 収]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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