日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
ヒルデブラント(Adolf von Hildebrand)
ひるでぶらんと
Adolf von Hildebrand
(1847―1921)
ドイツの彫刻家。経済学者ブルーノの子としてマールブルクに生まれる。ニュルンベルクおよびミュンヘンで学び、1867年ローマに赴く。同地で画家マレースを知り決定的な影響を受ける。72年再度イタリアに旅行し、フィレンツェに滞在してルネサンスの巨匠について研究し、当時のネオ・バロック的な風潮を退けて新古典主義の作風を確立した。92年ミュンヘンに定住、翌年美学的な著作『造形芸術における形式の問題』を発表。同地に没した。おもな作品に「ブラームス記念像」「クララ・シューマン胸像」「ウィッテルスバハの泉」がある。
[野村太郎]