ヒンクマル(英語表記)Hincmar

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ヒンクマル」の意味・わかりやすい解説

ヒンクマル
Hincmar

[生]806
[没]882.12.21. エベルネ
カロリング朝時代のランス大司教。サン・ドニ修道院で学んだのち,フランク王国宮廷に入りルートウィヒ1世 (敬虔王)に仕え (834) ,王の死後は西フランク王カルル2世 (禿頭王) に仕えて,845年ランス大司教となり,政治・宗教面で大きな力をふるった。ベネディクト会ゴットシャルクの予定説を攻撃した際は宮廷における権力をも悪用した。フランク国内の教会の独立権を主張し,ローマ教皇ニコラウス1世と争った。晩年ノルマン人の侵入を逃れる途中没した。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android