日本大百科全書(ニッポニカ) の解説 ビンディング(Rudolf Georg Binding)びんでぃんぐRudolf Georg Binding(1867―1938) ドイツの作家。スイスのバーゼル生まれ。刑法学者Karlを父にもち法律や医学を学んだが、40歳ころまでは騎手、調教師として著名。数か月の精神錯乱を経て作家として生誕するという数奇な運命をたどる。第一次世界大戦従軍記『戦争の中から』(1925)は冷静な観察と高邁(こうまい)な文体による優れた散文である。詩集『誇りと悲哀』(1922)や評論のためナチス賛同者とみられたが、自伝『体験された人生』(1928)や多くの短編小説で再評価されてきている。[飛鷹 節] 出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例