ビーチャジ海淵(読み)ビーチャジかいえん

百科事典マイペディア 「ビーチャジ海淵」の意味・わかりやすい解説

ビーチャジ海淵【ビーチャジかいえん】

1957年8月18日ソ連観測船ビーチャジ号が発見した,当時世界最深とされた深所マリアナ海溝中の北緯11°20.9′,東経142°11.5′の位置にあり,深さは1万1034±50m(±50は測定誤差範囲)。これに先立ち1951年10月英軍艦チャレンジャー8世号がこの地点の約5km東方で1万863mの深部を発見している。千島海溝トンガ海溝にも同名の海淵がある。その後1983年に行われた海上保安庁調査船測量から,世界最深所は北緯11°22′24″,東経142°35′30″のチャレンジャー海淵(1万920±10m)とされ,マリアナ海溝におけるこの海淵名は現在ほとんど用いられなくなっている。
→関連項目海淵

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ビーチャジ海淵」の意味・わかりやすい解説

ビーチャジ海淵
ビーチャジかいえん
Vityaz Deep

1957年,太平洋西部,マリアナ諸島東方のマリアナ海溝中で,ソ連の海洋観測船『ビーチャジ2世』号によりその発見が報告された海淵。深さ1万 1034mと発表された。 1951年イギリスの『チャレンジャー8世』号が発見したチャレンジャー海淵の西方 4kmにあるとされたが,現在はチャレンジャー海淵と同一地点とされ,この名称は使われていない。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android