ピエール・トロワグロ(読み)ぴえーる・とろわぐろ(英語表記)Pierre Emile René Troisgros

知恵蔵mini 「ピエール・トロワグロ」の解説

ピエール・トロワグロ

フランスの料理家。1928年9月3日、同国中部のシャロン・シュル・ソーヌ生まれ。兄のジャンとともに10代からパリのレストランで修行を積む。その後、リヨン近郊のロアンヌ両親が経営するホテル・レストランを兄弟で継ぎ、料理の腕をふるった。68年にミシュランガイドで初めて三つ星を獲得。以降、83年に兄を亡くしてからも長く三つ星を維持した。67年に東京・銀座のレストランで料理長を務めるなど、日本でのフランス料理の普及にも寄与した。古典的なフランス料理の手法にとらわれず、素材を生かした「ヌーベル・キュイジーヌ(新しい料理)」の先駆けとして国際的に広く知られており、フランス料理の定番である「サーモンのオゼイユ風味」の考案者としても有名。87年にシェフとしては初めて、兄弟そろってレジオン・ドヌール勲章を受章した。2020年9月23日に92歳で死去した。

(2020-10-1)

出典 朝日新聞出版知恵蔵miniについて 情報

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