ピカールの小定理(読み)ぴかーるのしょうていり

世界大百科事典(旧版)内のピカールの小定理の言及

【ピカール】より

…79年トゥールーズ大学教授,85年パリ大学教授,88年アカデミー・デ・シアンスの大賞を授けられ,同会員に選定,1924年アカデミー・フランセーズ会員となる。もっとも著名な業績として1878年に得た〈ピカールの小定理〉は,〈整関数が二つの有限値をとらないならばこの関数は定数に等しい〉,同じく86年に得た〈ピカールの大定理〉は,〈孤立真性特異点aの近傍で1価の解析関数はたかだか二つの値を除いて,いかなる値もaの近傍で無限回とる〉というもので,これらはのちにE.ボレル,J.アダマール,E.ランダウ,E.ショットキーらの研究を経てネバンリンナR.Nevanlinnaの〈有理型関数の値分布理論〉(1929)に発展した。また微分方程式の解の逐次近似法,線形常微分方程式に関するガロア理論(この方程式の求積法の反復によっての可解性の判定),その他偏微分方程式の研究や代数幾何学の研究なども有名である。…

※「ピカールの小定理」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android