ピグマリオン(バーナード・ショーの喜劇)(読み)ぴぐまりおん(英語表記)Pygmalion

翻訳|Pygmalion

日本大百科全書(ニッポニカ) の解説

ピグマリオン(バーナード・ショーの喜劇)
ぴぐまりおん
Pygmalion

イギリスの劇作家バーナード・ショーの五幕喜劇。1912年作。音声学者ヒギンズは、ロンドンの貧しい花売娘エライザの、ひどいことばを矯正して、貴婦人として社交界に売り出す。題名は、古代ギリシア伝説の、自分のつくった像にほれ込むキプロス王様の名前だが、この劇では恋愛とならぬのがショーらしいところで、そのため長い「あとがき」がつけてある。この喜劇は、1938年にゲイブリエル・パスカルのプロデュースによって映画になり、1956年にはアメリカでミュージカル『マイ・フェア・レディ』となって長期興行記録をつくり、以来、各国で上演された。ただし、ミュージカルでは、結末がロマンチックなハッピー・エンディングになっている。

[菅 泰男]

『倉橋健訳『ピグマリオン』(『ショウ名作集』所収・1966・白水社)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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