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ピネロ Pinero, Sir Arthur Wing

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ピネロ
Pinero, Sir Arthur Wing

[生]1855.5.24. ロンドン
[没]1934.11.23. ロンドン
イギリスの劇作家。俳優として出発したあと,劇作に転じ,フランスの通俗劇作家 E.スクリーブ風の巧みな構成をもった笑劇メロドラマを発表。ビクトリア朝のウェル・メイド・プレイの代表的作家となった。次いで当時の社会問題を扱った一連の作品を執筆。代表作第二のタンカレー夫人』 The Second Mrs. Tanqueray (1893) ,『ウェルズのトレローニー』 Trelawny of the Wells (98) 。

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百科事典マイペディアの解説

ピネロ

英国の劇作家。俳優から劇作に移り,社会問題をとり上げてイギリス近代劇先駆者とされる。作劇技巧にすぐれていた。代表作《二人目のタンカリー夫人》(1893年)など。

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世界大百科事典 第2版の解説

ピネロ【Arthur Wing Pinero】

1855‐1934
イギリスの劇作家。正しくはピニアロー。俳優として出発し,1877年に最初の戯曲を発表。判事夫人が夫に対して年齢を偽っていたことから起こる騒動を描いた笑劇《警察裁判所判事》(1885初演)によって地位を確立。以後,同種の作品によって80年代から90年代のイギリス劇壇を代表する笑劇作家となった。他方,まじめな〈思想劇〉をも手がけるようになり,とりわけ《二人目のタンカリー夫人》(1893)は〈過去をもつ女〉を主人公にすえ,在来の類型的な笑劇やメロドラマと異なって,当時としては深刻な題材を扱った問題劇として世に衝撃を与えた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピネロ
ぴねろ
Sir Arthur Wing Pinero
(1855―1934)

イギリスの劇作家。ロンドン生まれ。19歳で俳優となり、やがて名優ヘンリー・アービングの勧めもあって劇作に転じた。劇壇生活は50年以上、その間にさまざまな傾向の戯曲50余編を残している。『裁判官』(1885)、『女教師』(1886)、『ダンディ・ディック』(1887)など、まず人気を得たのは笑劇(ファルス)風の喜劇で、こういう分野にこそ彼の本領はあるとする意見も強い。だがその名声を確立した作品はイプセンの影響の下に書いたいわゆる問題劇で、『放蕩児(ほうとうじ)』(1889)の成功をきっかけに『タンカレーの後(のち)ぞい』(1893)、『名うてのエブスミス夫人』(1895)などを発表、社会と主人公たちとの葛藤(かっとう)を、観客の興味を巧みにとらえる構成をもった写実的な手法で描いた。この作風を一歩越えたとされる『ウェルズ座のトリローニ』(1898)のようなものもあり、イギリス近代劇への道を開く先駆者の1人となった。[村上淑郎]

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