ピュリスム

デジタル大辞泉 「ピュリスム」の意味・読み・例文・類語

ピュリスム(〈フランス〉purisme)

言語に関して、外来語新語使用を避け、規範文法を厳格に遵守する傾向
1910年代末、フランス画家オザンファン建築家で画家のル=コルビュジェによって興された芸術運動キュビスムをさらに純化し、装飾性・感情性を排した表現形態を追求した。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「ピュリスム」の意味・読み・例文・類語

ピュリスム

〘名〙 (purisme)
① 言語に関して、外来語や新語の使用を避け、規範文法を厳格に遵守する傾向。
② 一九一〇年代末、フランスの画家オザンファンと建築家で画家のル=コルビュジェによって興された芸術運動。キュビズムをさらに純化し、装飾性・感情性を排した純粋に幾何学的な表現形態を追求した。ピューリスム

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「ピュリスム」の意味・わかりやすい解説

ピュリスム

1920年前後,ジャンヌレ(後のル・コルビュジエ),オザンファンによって展開されたフランスの機能主義的な造形運動。〈純粋主義〉と訳される。機関誌《エスプリ・ヌーボーL'Esprit Nouveau(新しき精神)》を発刊キュビスムをさらにおし進め,機械イメージを求めた普遍的で純粋な造形言語の創造を目ざした。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ピュリスム」の意味・わかりやすい解説

ピュリスム

純粋主義」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内のピュリスムの言及

【オザンファン】より

…サン・カンタン生れ。初めキュビストとして活躍したがこれに十分満足せず,1918年に画家で建築家のジャンヌレCharles‐Édouard Jeanneret(ル・コルビュジエ)と共に〈ピュリスムpurisme(純粋主義)〉を提唱して,明確な線および形,簡潔な画面構成を強調し,造形言語の純化を企てた。20‐25年,共同で雑誌《エスプリ・ヌーボーL’Esprit Nouveau(新しき精神)》を刊行。…

【ル・コルビュジエ】より

…また,家は〈住むための機械machine à habiter〉であると語り,近代建築理論を導いた。 他方,1917年,画家A.オザンファンと出会い,翌年彼と《キュビスム以後》を著し,装飾に堕したとキュビスムを批判し,機械にイメージを求めて明確・簡潔な抽象造形を目ざす〈ピュリスムpurisme〉を唱える。また20年《エスプリ・ヌーボーL’Esprit Nouveau(新しき精神)》誌を創刊。…

※「ピュリスム」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android