ピーキー翼型(読み)ぴーきーよくがた

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ピーキー翼型
ぴーきーよくがた
peaky airfoil

飛行機の速度がマッハ0.8以上になって翼の表面に音速を超える部分が生じても、衝撃波を発生させないように空気の流れの速度を緩やかに亜音速まで下げ、衝撃波による抵抗の増大を防止するようにくふうされた翼型。翼前縁の丸みが大きく、翼上面の曲がり方がなだらかなので、翼上面の圧力分布曲線が前縁付近で急に立ち上がってピークを描くことから命名された。イギリスのピアシーPearceyが提唱した翼型で、1970年ごろからのジェット旅客機に使用され、燃料の節減、操縦性の改善、騒音の低下などに大きな効果をあげている。ピーキー翼型には揚力分布曲線の形によって、前縁付近の曲線の立ち上がりが大きいフロント・ローディングと、後縁付近での曲線の立ち上がりが大きいリア・ローディングの2種がある。リア・ローディングのピーキー翼型は、同じ目的で開発された超臨界(スーパークリチカル)翼型と形状がよく似ている。[落合一夫]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のピーキー翼型の言及

【翼】より

…また50年代末から,翼面の流速が多少音速を超えてもまだ強い衝撃波を発生させず,抵抗急増を遅らせることができる翼型が使われ始めた。ピーキー翼型peaky airfoil,スーパークリティカル翼型super critical wingなどがこれに属し,遷音速翼型とも総称される。 超音速飛行は1947年に実現した。…

※「ピーキー翼型」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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