ファコマトーシス(母斑症、神経皮膚症候群)

内科学 第10版の解説

ファコマトーシス(母斑症、神経皮膚症候群)(先天性疾患)

 神経系および皮膚に先天性の異常があり,腫瘍化する傾向をしばしば伴う疾患群を,母斑症あるいは神経皮膚症候群と総称している(Thieleら,2012).1923年にvan der Hoeveにより提唱された疾患群の概念で,今日も広く用いられている.遺伝性を示す疾患については,原因遺伝子の解明が進んできており,そのなかにはいわゆる癌抑制遺伝子が含まれている.遺伝性疾患が多いが,非遺伝性の疾患で腫瘍化も伴わないSturge-Weber症候群が含まれ,一方でvon Hippel-Lindau病では皮膚所見を呈さないなど,あくまでも便宜的な疾患群の定義となっている.[岡 明]
■文献
Gutmann DH, Aylsworth A, et al: The diagnostic evaluation and multidisciplinary management of neurofibromatosis 1 and neurofibromatosis 2. JAMA, 278: 51-57, 1997.
Neurofibromatosis. Conference statement. National Institutes of Health Consensus Development Conference. Arch Neurol, 45: 575-578, 1988.
Roach ES, Gomez MR, et al: Tuberous sclerosis complex consensus conference: revised clinical diagnostic criteria. J Child Neurol, 13: 624-628, 1998.
執印太郎:フォン・ヒッペル・リンドウ(VHL)病診療ガイドライン,中外医学社,東京,2011.
Thiele EA, Korf BR: Phakomatoses and allied conditions. In: Swaiman’s Pediatirc Neurology: Principles and Practice, 4th ed (Swaiman KF, Ashwal S, et al eds), pp497-517, Mosby, Philadelphia, 2012.

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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