日本大百科全書(ニッポニカ) の解説
フィッシャー(Johann Michael Fischer)
ふぃっしゃー
Johann Michael Fischer
(1692―1766)
ドイツの後期バロック様式を代表する建築家。オーバープファルツのブルクレンゲンフェルトに生まれ、1721年以降アルトバイエルンおよびシュワーベン地方で32の教会と23の修道院建築に携わった。外観は簡素であるが、内部空間は各室の動的な配列によって本堂を中心に統一ある律動的な空間をつくりだしているのがその特徴。また内部装飾では彫刻家フォイヒトマイヤー(1709/10―72)や画家アサムらの協力により化粧しっくい装飾や壁画による明るい空間を現出した。ミュンヘンで没。ツウィーファルテン、オットーボイレン、ロット・アム・インの各修道院会堂が代表的な作例である。
[野村太郎]