フェデリコ[2世](神聖ローマ皇帝)(読み)ふぇでりこ

世界大百科事典(旧版)内のフェデリコ[2世](神聖ローマ皇帝)の言及

【イタリア文学】より

…一方,吟遊詩人たちがオック語やオイル語(フランス語)の文学を北イタリアにしきりにもたらしているころ,プロバンスの恋愛詩を積極的に取り入れ,俗語詩を真っ先に開花させたのは,シチリアのホーエンシュタウフェン家の宮廷であった。フェデリコ(フリードリヒ)2世はパレルモの宮廷に各地から人材を集め,みずからも詩を書いたが,それは決して王侯の手慰みではなかった。彼は芸術,科学,哲学などを奨励したが,それらを保護しようとしたのではなく,現実にそれらをつくりだそうとしたのである。…

【シチリア派】より

…13世紀前半,シチリア王兼神聖ローマ皇帝フェデリコ(フリードリヒ)2世のシチリアの宮廷を拠点に形成されたイタリアの詩派。ダンテはその《俗語論》の中で彼らの功績を称揚しているが,文学詩語としてのイタリア語の基礎を築いた流派として重要である。…

【メッツォジョルノ】より

イタリア【堺 憲一】
【文学】
 メッツォジョルノが文学史に登場するのは,ラテン語から派生して,民衆語として各地域でばらばらに発達したイタリア語を,イタリア全土に共通する言語にまで洗練する必要が強く意識されるようになった13世紀初めであった。この時期に神聖ローマ皇帝に即位したフェデリコ(フリードリヒ)2世は,ギリシア語原典をラテン語に翻訳させるなどの文化政策を推進したため,イタリア各地やプロバンス地方からも多くの知識人がその宮廷に集まり,ここにシチリア派と呼ばれる一群の詩人たちが登場した。この詩派の最大の功績は,それまで単なる民衆口語にすぎなかったイタリア語を詩の言葉として洗練したことであり,ダンテは《俗語論》のなかで,彼らをイタリア語による文学の出発点として位置づけている。…

※「フェデリコ[2世](神聖ローマ皇帝)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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